こんにちは。設計の林です。
先日、AutoCAD・InventorなどのAUTODESK系CADで、マウスホイールを回転させた際の挙動が逆であることについて話題になりました。
マウスホイールの回転は、ビューの拡大縮小操作に割り当てられていることが多いです。
例えば、
AUTODESK系CAD場合は
・奥へ回転 → 拡大
・手前へ回転 → 縮小
Solidworksなど他の場合は
・奥へ回転 → 縮小
・手前へ回転 → 拡大
といった感じです。
同じCADなのに、なぜAutoCAD系だけ?共通にした方がみんな便利なのでは?と思いましたが、
もしかしたらCADの成り立ちが影響しているのかもしれないと考えました。
AUTODESKは当初2次元CADを、ついで3次元CADをリリースした会社です。
2次元空間には「奥行」という概念がないため、
・奥へ回転 →2次元空間上 →拡大
・手前へ回転 →2次元空間下 →縮小
という操作方法を採用し、3次元CADでもそれが踏襲されたのではと推測します。
一方、AUTODESK以外の主要な会社は当初から3次元CADを開発していたので、
・奥へ回転 →3次元空間奥 →縮小
・手前へ回転 →3次元空間手前 →拡大
という挙動が割当てられたのではないでしょうか?
調べてみても本当のところはわかりませんでしたが・・・
ちなみに、MacintoshとWindowsでもマウスホイールを回転させた際の挙動が逆です。
Windowsの場合は
・奥に回転 → 上にスクロール
・手前に回転 → 下にスクロール
Macintoshの場合は
・奥に回転 → 下にスクロール
・手前に回転 → 上にスクロール
これは当初から逆だったわけではなく、ある時からiPhoneのスワイプ動作に合わせて
Mac側のデフォルト設定がが逆になったように記憶しております。
・奥に回転 = iPhoneにおける上にスワイプ → 下にスクロール
・手前に回転 = iPhoneにおける下にスワイプ → 上にスクロール
以上、同じようなソフトやデバイスでも、これまでの経緯によって操作方法が
真逆になっていて面白いですね、という話でした。
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