製品のデザインリニューアル希望の方からよくいただく質問


デザインの見直しについて


長年、機能性では評価いただいている当社製品ですが、海外の競合品でデザイン性の優れた製品が出てきました。当社もデザインを見直したいのですが、何から手をつけたら良いでしょうか?


まずは自社の強みをしっかり認識しましょう。そしてポジショニングを行い、
デザインリニューアルで競争力が高まるのか、客観的に分析します。



海外の競合品でデザインが良い製品が出てきたので、慌てて「デザイン リニューアルを行いたい」というご相談は実際に多くいただきます。

少し冷静になってみましょう。慌ててしまう気持ちは分かりますが、自社の戦略は、そのような「反応的な」対応で決めるべきではありません。

まずは、自社の強みを客観的に整理しましょう。それからポジショニングマップを作成することで、市場の中での自社の位置づけ、新しい競合製品の位置づけを確認します。自社の製品は、競合と比較して、どのようなところがマイナスとして見られてしまうのか?そしてそれは、デザインリニューアルによって競争力が高まるのかを検討します。

例えば、競合製品の「機能・性能・価格」が自社と同レベルで、製品のユーザビリティで負けている場合は、デザインをリニューアルすることで、競争優位性は高まるでしょう。


他社と自社の分析


外観のみのリニューアルについて


外観だけリニューアルすることは可能でしょうか?


はい、可能です。しかし、実際には外観だけでは済まないケースがほとんどです。
なぜ外観だけのリニューアルだけが必要なのか、問題を整理してみましょう。



「中身はそのままで、外観だけデザインをリニューアルしたい」とご要望をいただくこともございます。この場合、「なぜ外観だけリニューアルしないといけないか」という動機が曖昧なことが多く、一緒に問題を整理していくと、外観のデザイン変更だけでは済まなくなります。

例えば、「中身がそのまま」ですと、外観だけを変えようと思っても、変えられる場所が多くありません。「部品は1 点しか変えられない」「サイズも大きくしたくない」など制約も多く、その場合、デザインが変わってもユーザーに与えるインパクトは大きくありませんよね。

費用対効果を考えますと、結局のところ「外観だけの選択はあまり良い選択でない」と考えを変えられるお客様がほとんどです。


リニューアル問題の整理



デザイナーへの依頼について


デザインを専門家に頼む必要がありますか?


頼むことによって第三者の目からユーザと製品の関係性を見直すことができます。



プロダクトデザイナーとは、製品を使う人の立場に立って、客観的かつ論理的に製品を評価する学問と経験を持っています。 頼むことによって第三者の目からユーザと製品の関係性を見直すことができ、自分が気づいていなかった課題に気づくなど新しい価値創造につながります。

自分の製品について顧客満足度などに問題がないと思っているなら依頼する必要はありません。専門家に頼んだからと言って、「売れる製品になる」という結論に直結しませんが、「競争力のある製品を開発する」プロセスにおいて、プロダクトデザインという観点を入れるか、入れないかでは、結果が変わってきます。

    プロダクトデザイナーとは・・・


  • 製品を使う人の立場に立って考える
  • 製品について、客観的な評価を行う
  • 課題について、過去の経験をもとにお客様と一緒に解決策を考える
  • 展示会でユーザを惹きつけるデザイン、デザインで差別化することを考える
  • 製品の熱狂的なファンを作ることを考える・付加価値をあげて高く売る方法を考える

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