こんにちは。設計の林です。

 

2023年春から、SUICAはセンターサーバ方式になったそうです。

最近はまれにQRコードの改札も見かけますね。

 

SUICAがサーバ方式になったのと関係があるのかわかりませんが、

最近下のような改札を見かけるようになりました。

 

こちらが旧仕様の改札です。違いがわかるでしょうか?

 

①SUICA読取部が少し改札内側方向に傾斜していること

②SUICA読取部付近の残額表示画面がなくなり改札出口側の画面のみになったこと

 

上記2点が私の気づいた変更点です。

 

①については効果が絶大だと思いました。

実は最初は改札の変化に気づかずいつも通りピッとしたのですが、「なんか妙にスムーズだな?」と後から違和感がこみあげてきたために引き返して再確認したほどです。旧仕様の改札は「かざす」動作のときにわずかに歩みが止まりすこし「かざしにくい」イメージ、新改札は改札を通過する流れのなかで「かざす」動作を行いやすいイメージです。ラッシュ時の混雑解消を目的とした改良ではないかと推測します。

 

②について、これはスマホSUICA利用者が多数を占めるようになったからこその変更ですね。スマホ画面に残額が表示されるので改札側では不要、という考えでしょう。①の変更で通過スピードが上がった分、この位置の画面が視認しづらくなったのもあるかもしれません。下手に改札手前側に画面表示があると視線が下に行き歩みが一瞬遅くなりますし、こちらもラッシュ時の改札通過スピードUPに寄与しそうでした。

 

 

その後SUICA改札の変遷について調べていたら、開発当初「かざす」動作を誘発させるために読取部形状を試行錯誤したという内容の記事を見つけました。

デザインで性能が変わる~Suica改札機のわずかな傾き:こばやしゆたか(1/2 ページ) – ITmedia NEWS

 

私の感じていた「かざしにくさ」は実は意図的なもので、いわば機械がカード読取をする時間稼ぎのため、わざと動作の淀みを引き出しているということだったようです。また、新改札のような改札内側に傾斜した読取センサも当初は候補として検討され、これは読み取り不良(かざす時間不足)によりボツになっていました。

 

SUICA導入から20年以上がたち「かざす」操作が街中にあふれたためか、はたまたRFIDの読取技術があがったためか、当初ボツ案が部分的にも復活したというのは面白く感じます。おそらく今後はかざす動作さえも不要になるでしょうが、その時の改札の形状は一体どんなものなのでしょうか?いろいろ想像を膨らませてみるのも楽しいですね。

 


タグ: , ,