デザイングループの堀内です。
国立は街並みが綺麗なので事務所を訪れた際は、少し足を伸ばして散策してみるのもお勧めです。まあもう少し涼しい季節が良いのですが。
ちなみにその街並みを活かしてドラマや映画などのロケーションとしても使われています。
検索するとドラマは多数。映画だと有名なところで「おおかみこどもの雨と雪」などがありました。
他に岩井修二監督の「四月物語」と言う作品名を見て思い出したことがあります。
事務所から少し離れた大学通りに1本だけ歩道橋があるのですが、その映画では、新大学生に扮した松たか子さんが桜咲き誇るなか自転車に乗って歩道橋を渡る長回しのシーンがありました。私が気になったのはシーンの情緒的な面ではなく、歩道橋を自転車に乗ったまま渡ったというところです。
歩道橋は自転車で渡れるようスロープ状になっていますが、スロープが急角度になりすぎないようにルートを長く取っています。そのルート自体も歩道橋の面積が広くなりすぎないよう、道路をまたぐ手前で円弧を描いています。円弧の中や周りには大学通りの他の場所と同じく桜の木が植えられており、スロープで上り下りしながら桜をじっくりと眺めることができる作りになっています。
大ヒットはしていないですし、古い映画ですので覚えているのは私ぐらいかもしれませんが、映画を見た当時、大学の図書館で日本工業デザインのパイオニア柳宗理さんの作品集でこの歩道橋と似たデザインを見つけ、デザイナーがどなたかなのか調べたことがありました。
(私にはデザイナーが誰かは探し出すことができませんでしたが、この歩道橋が施工された1970年は東京オリンピック前と言うこともあり今見ても素晴らしい建築が数多く建てられています。デザインされて美しさと機能性を持った歩道橋も柳宗理さんを第一人者として複数存在していました。この歩道橋もそれらに関連する作品なのかと思います。)
季節は桜の咲く頃がいいのですが、大学通り自体が有名なスポットなこともあり、歩道橋には桜を見る人が多すぎるため交通規制がかかることもあるそうです。
暑いこの季節を乗り越え、早くすごしやすい季節になってほしいものですね。
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