こんにちは。設計の林です。

 

ここ数年、最近の若者は映画やドラマを倍速で視聴しているという言説が流布しています。
この話を聞くと、私が新社会人だった約10年前に同期が「HD録画したドラマを倍速視聴する」と言っていたことを
思い出すので“最近”“若者”というところに疑問符は付きますが、ウェブ検索すると様々な調査やその分析が挙がってきます。

 

さらにここ1年少々でのトレンドだと思いますが、デフォルトですでに倍速になっているYoutube動画、ショート系動画、広告、Tiktok用にスピードアップされた曲など、スワイプされる前に情報詰め込んでやろうという気概を感じます。

 

ただ、私としては、若者は速くする方の倍速視聴だけでなく、遅くする方の倍速視聴も多様しているのではないかと感じています。

 

例えばオリンピックのスケボー競技。
10代の選手が大活躍だったのが印象に残りましたが、本来は技術要素多めの競技なので歴の長い高年齢のプレーヤが有利なはずだと思いませんか?
たしかに体操、フィギュアスケートなどの回転系は昔から体の小さい若年者が有利な傾向がありましたが、
ダンス、けん玉、ボルダリングなど筋力の絶対値や回転が重要視されない技術競技では、
信じられないようなパフォーマンスを発揮する若年プレーヤ(小中学生)の台頭が目立ちます。

 

https://www.youtube.com/watch?v=SYccsE6XmsQ
(けん玉ワールドカップ2024優勝者は13歳)

 

例えば10年前くらいまではこのような何か技術を習得しようとしたときにどうしていたかというと、
まずは身近な指導者に教えを請い、自分の動きを見てもらい、1トライごとにダメ出しを受ける。
概ねそんな感じだったのではないかと思います。

 

今はどうかというと、SNSで公開されている世界一、最先端のトリックを見て研究した後、自分でやってみる。
自分の動画も撮り、それもよく見て、何が違うのか、なぜできなかったのか、比較する。
こういったPDCAの繰り返しで、指導者やローカルなフィールドのレベルをやすやす飛び越え上達していくみたいです。

 

そのような動画視聴の場で若者が何をしているのかというと、断然 0.25倍速再生/スロー再生/コマ送り です。
ごく自然に動画を撮って上達につなげるという行為を身に着けていて感心してしまいます。

 

逆に最近の『オトナ』はどれくらい0.25倍速再生を活用しているのでしょうか?
調べてみても調査自体がなされておらず実態は不明ですが、この記事の使い方は面白いなと思いました。

 

『1歳の子に0.75倍速でテレビ視聴させている話』
https://maidonanews.jp/article/15053267?page=1

 

 


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